「はじめに」
音声ワープロにより視覚障害者にパソコンが普及して久しい。しかし、パソコン通信やインターネットが障害者にも有益だと言われながら、活用できないでいる人がほとんどでわないでしょうか。
パソコンネットワークには、ありとあらゆるジャンルの情報があります。新聞社や出版社が活字とほぼ同様な情報を掲載しています。また、フォーラムといって、サークルや研究かいのように目的別に集まった個人個人の情報交換の場もあります。電子メールを利用すれば、晴眼者とも手紙のやりとりができます。原稿の送付やファックスでの投稿なども容易です。インターネットも不十分ながら音声環境でも利用できるようになりました。あまねく情報をどうとらえてどう活用するかは、一人一人の工夫しだいです。
「パソコン通信を始めよう」
1 : 必要なハードとソフト
音声で利用できるパソコン(PC98・音声装置・VDM100)
電話回線
モデム
通信ソフト(WTERM)
2 : ネットワークに加入
主なネットの紹介と入会の仕方。恐れることはない、料金のこと。
パソ通をするには、ネットワークに加入しなければなりません。料金は、固定制と重量制があり、利用の仕方により選ぶことができます。入会は、申し込み書を取り寄せ書面で行うものと、オンラインサインアップという直接通信で申し込む方法があります。
PC−VAN資料請求:03−5972−6230
NIFTYSErVEカスタマーサポートセンター:0120−22−1200
点訳ひろば:最寄りのプリンティングセンター(日点図書館など)
3 : だれかにやってもらいたい通信ソフトの設定
通信ソフト(WTERM)のインストールは、専用のインストーラーで簡単にできますが、基本的な設定やホストごとの設定が必要になります。f7・F5」
4 : これだけは知っておきたいネットでのコマンド
WTERMの操作:WTERMで最低限知っておかなければならないのは、ホストに電話をかける事と、ソフトを終了する事です。
電話をかける:WTERMを起動したら、「f5」キーを押し、上下カーソルキーで目的のホスト局を選び、リターンキーを押します。
WTERMの終了:「f8」キーで終了するかを聴いてきますから、「y」で答えると終わります。
ネット内の操作は、概ね数字キーで行えます。しかし、いろいろな作業にはホストごとのコマンドがあります。
「PC−VAN」の場合
Q : 終了(回線が切れる。)
E : コーナーの終了
C : キャンセル
J[ジャンプコード] : 指定したジャンプコードへ移動
RB[n] : リードバッチ(何枚にもわたる記事を読む。)
M : メインメニューへ
S : サブメニューへ
5 : ログファイルをオフラインで。
通信をしていた間の記録がログファイルとしてハードディスクの中にのこっています。これを後からゆっくり読むのがパソ通の賢い使い方です。
A:\WTERM\LOG\VAN0601.LOG
6 : 手放しでらくらく、オートパイロット。
ネットに接続できたらメニューや表示に対してキーで応答します。しかし、煩雑なコマンドや毎回繰り返す操作を自動で処理する方法があります。これがオートパイロットです。(WAPVAN)
拙作メニュー:通信の前後に行う作業を私がまとめたメニュー形式のバッチプログラムがあります。
7 : パソ通を活用するための七つ道具(エディタとファイラ)
ログファイルを読んだり、メールを書いたりするためにエディタを使います。ワープロソフトでもいいのですが、使い慣れたエディタは持っておきたいです。
(DMエディタ)
また、目的のファイルを手際よく操作するためには、ファイラが便利です。ファイルのコピーや削除、エディタに渡すなど以外に、後で述べる圧縮解凍もファイラから行えます。
(HF・DF)
8 : 点字のファイルは特殊な形式(バイナリファイル)
TYPEコマンドで表示できるようなファイルを標準テキストファイルと言います。これに対してブレイルスターやBASEで作った点字のファイルは、プログラムファイルなどと同じバイナリファイルという特殊な形式です。通信においては、これらを直接送る事はできません。
9 : 圧縮解凍(アーカイバ)
通信では、データの大きさが時間に比例します。大きなファイルや数個のファイルは、書庫圧縮という、小さくひとまとめにする操作をして送ります。また、受け取ったファイルは、解凍という操作で元に復元して利用します。
LHA.EXEは、.LZHという拡張子の圧縮ファイルを扱うソフトです。
LHA x ABC.LZH
圧縮ファイル ABC.LZH を解凍する。
LHA a ABC.LZH *.TXT
全ての .TXT ファイルを aBC.LZH として圧縮凍結する。
10 : 通信手順(プロトコル)
テキストファイルの送信は無手順という、簡単な方法で送ることができます。それに対してバイナリファイルは、ホストが採用している通信手順(プロトコル)で送受信しなければなりません。
「PC−vAN」の場合
Xmodem
Quick vAN
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