今回、日本障害者リハビリテーション協会からリリースされたソフトは、インターネットを使うために必要な物がほとんどMS−DOSで実現したと言っていいと思います。
使用環境は、PC98かDOS−Vということです。手っ取り早くいえば、ほとんどの視覚障害者が使っているVDM100でパソ通をしている環境ならリハ協のソフトだけでOKです。
ここでインターネットのソフトについてパソ通と異なることを説明しておきます。
パソ通はWTERMのような通信ソフトが全てを行いますが、インターネットの場合は、それぞれの作業に別々のソフトが必要になります。
電話をかけてネットワークに接続するソフト:ダイアルアップネットワーク(WATTCP)
ホームページを見るソフト:ブラウザ(ALTAIR)
Eメールの送受信をするソフト:メーラ(WMAIL)
ファイルの送受信をするソフト:FTP
今まで私のところでは、EメールはPC−VANなどのパソ通を通じて行っていました。ホームページを見るには、WINDOWSで眼之助(ネットスケープ)を使うか、PC−VANのテキストモードGWか、福島盲のサービスでした。このどの方法でもアクセスできないコンテンツもありました。まして、ファイルの送受信には、FTPが自由にならないのでホームページを作りたくてもその操作を自力ではできませんでした。
音声ブラウザALTAIRは、市販ソフトのVEGAライクなところがあります。ファンクションキーに機能が割り当ててあり、エディタモードとインターネットモードの両者を切り替えて使うような感じです。ホームページの内容はエディタに読み込まれその中をエディタを使う感覚で読みながら、場合によっては書き換えたりファイルに保管したりできます。そして、インターネットのモードに切り替えて、リンク先を選んでそこを読み込むという操作になります。なんだかホームページというパフォーマンス的なものを見るというより、遠く離れたハードディスクのファイルをエディタで読むという感じです。
メーラソフトのWMAILは、カーソルやコマンドに当てられたキーをおすことでほとんどの操作ができます。こちらは、使いたいエディタを登録しておけば、メールの作成や閲覧に使えます。 メールを整理して保管したり、受け取ったメールに返事を出すようなことが便利にできます。
インターネットのファイル転送は、FTPで行います。MS−DOSのようなコマンドを実行することで、ホストのサーバとファイルのやりとりができます。これによって、MS−DOSユーザでも自力でホームページの管理が可能になりました。また、ブラウザからファイルを指定すると、自動的にFTPでファイルのダウンロードができます。
DOSブラウザなどのインストールのポイント
インストールのポイントとして私の私的な見解ですが、全てのファイルを一カ所のディレクトリに置き、pathは通さない方がいいと思います。wattcpを実行するためのup.batは、カレントディレクトリからしか実行できません。altairを他のディレクトリから起動している時にダイアルアップしようとしても、それは無理です。また、メーラーのwmailを別ディレクトリにしておくとついそこからもダイアルアップしたくなります。また、wattcpのあるディレクトリからwmailを起動するにはwmailディレクトリにもpathを通す必要が出てきます。余分なトラブルを回避するためには、全部一つのディレクトリにまとめておいて、カレントディレクトリをそこに移して実行するのが良いのです。
ダイアルアップの際の注意
UP.BATを実行するといろいろなメッセージが表示されます。音声で実行しているとうるさいだけでなく、うまくアクセスできないことがあります。UP.BATなどを実行する場合には、音声を出さないような操作をして下さい。具体的には、グラフィックキーを押しながらシフトキーを押すことで、音声をスキップさせるなどです。
VDM100のバージョンについて
VDM100の古いバージョンによっては、WMAILなどで2度読みしてしまいます。VDMは、ver5.14以後をご使用下さい。
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